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2014年08月10日
Zastava M70の製作レポート(コーシカブログ版)
<ご挨拶>
皆様
お久しぶりです。管理人のカメでございます。
3月に投稿があってから4ヶ月以上、放置していましたが、ネタが溜まってきたので、放出させて頂きますw
といってもロシアではなく旧ユーゴやセルビアの自動小銃である、Zastava M70の製作レポートです。
ブログを放置している間にセルビア装備にどっぷり浸かっていましたが、銃だけはほとんど市販されていないため、自分で造ることにしました。
なお、製作にあたり、下記のサイトを参考にさせて頂きました。
深く感謝します。
戦民思想様
VIC's D.I.Y様
ついでに、私は自作しないと気が済まない人なので、自作しましたが、作ってみると、1ヶ月の期間と2万円近い費用を要しました(ベースとなったエアガンの費用を除く)。
よって、特に自作にこだわりがない人は、上記リンク先の戦民思想様に頼むのが無難かと思いますw
ではしばしのおつきあいを…
<製作条件の決定>
まず、製作条件を決定しました。
製作条件を決めないで作り始めると、あれもこれも再現しようとして、いつまでも完成しなくなったり、大金を投じて財布を食いつぶしたり、逆に妥協しすぎて端から見ると手抜きになったりと、良い事がありませんw
よって「サバゲに耐え得るエアガン」であることを条件としました。換言すれば、鑑賞目的や部屋撃ちが主ではなく、一方で、サバゲでそれっぽく見えればよしとしました。
<製作対象と製作方針の設定>
M70にも色々な種類がありますが、Zastava M70 AB3を製作対象としました。
一方で、製作条件と製作対象を考慮して、マルイのAK47Sを改造することにしました。
両者を比較すると、外観上で以下の点が大きく異なります。
(1)ハンドガードの形状と大きさ(M70の方が長く、放熱穴の数が多い)
(2)グリップの形状と材質(M70は黒い樹脂製)
(3)ハイダーの形状(M70はAKMと同じ斜めカット)
このうち、(1)は自作することにします。
ただし、ハンドガードがオリジナルAKより長い分、本来はハンドガードに合わせてバレルも長くしないとショートバレルっぽくなってしまいます。
が、バレルの延長は金がかかって面倒くさい弾速にも影響する微妙な部分ですので、今回はハンドガードをやや小さめに造ることで、妥協します。
(2)については、素人の樹脂成形ではサバゲに耐え得る強度が得難いこと、およびベースの電動ガンはグリップがモータのカバーを兼用するため、モータに影響する可能性がある加工はしたくない、ということで、βスペツナズの黒色樹脂グリップを移植して妥協します。
(3)については、実銃によっては斜めカットでないものもありますが、AKMタイプのハイダーは入手も取り付けも容易なので、買うことにします。
<製作レポート>
前置きが長くなってしまってすいません.
これから具体的な製作レポートを始めます。
まず、近所のホームセンターで適当な角材を購入し、大雑把なハンドガードの形状に切断します。
具体的には、上部ハンドガードは角柱に、下部ハンドガードはクサビ型に切断します。
なお、材料はホワイトウッド(西洋トウヒ、松の一種)です。本物のAK一家のハンドガード材は欧州のカバやブナのようですが、近所にそんなものは売ってないので、一般的なDIY用の木材で妥協します。
次に、下部ハンドガードの後端部に、エアガン本体にはめ込む突起(ボス)とホゾを先に造ります。
次に、ハンドガードがエアガンに入るように、溝を掘ります。
この状態でハンドガードをエアガンに組み込んで、ハンドガード両端部に形成する残りのホゾの位置を決めます。
ホゾの位置が決まったら、ハンドガード両端に彫刻刀で残りのホゾを形成します。
こちらが後端です。
こちらが前端です。
ホゾができたら再度エアガンに組み込んで、上下ハンドガードの位置ズレの有無や、はめ合わせの隙間の有無等を確認します。
ここで、ハンドガードを固定する加工をエアガン本体に対して行います。これは、前述のように、M70のハンドガードはAK47の物よりも長いためです。
ハンドガードはガスパイプと本体で挟み込まれることにより固定されるため、ガスパイプを固定する加工が必要になります。
まず、ガスパイプの下部はアウターバレルに固定されているため、アウターバレルに穴を開けます。
穴が開いたらタップを立てて穴にネジ溝を形成し、ネジで固定可能にします。
次に、マルイのAKの場合、ガスパイプの上部は写真の上側にある黄色い六角棒(おそらく真鍮)をスライド挿入する構造になっています。
よって、この棒を長い物に交換します。本当は真鍮棒が欲しかったのですが、値段が高すぎるので、ミガキ鋼で代用します。
上が元の六角棒、下が自作したものです。
さらに、六角棒を本体に固定するボルトが通る穴を開けます。私はピンバイスで鋼材に穴を開けるという無謀なことをしたため、丸一日かかった上に、指に豆ができましたorz
交換した六角棒をエアガンに組み込んでみます。
が、購入した六角棒が曲がっていたため、なかなかガスパイプに入りません(TДT)。
結局ヤスリで六角棒を削りながら、はめ合わせの調整を行うことになり、半日近くを費やしました…
なお、ミガキ鋼は放置しておくと数日でサビが生じるため、サビ止めの塗料を塗ります。
これでハンドガード固定のための本体加工は終わりです。
次に、ハンドガードの加工に戻ります。
まず、彫刻刀→金属ヤスリ→紙ヤスリの順に加工を行い、外形を削り出します。
紙ヤスリは120番→240番→400番の順に表面を仕上げていきます。
削り出しのコツとしては、外形が樽型にならないようにします。すなわち中央部が両端部と比べて膨らんだ形状にならないように注意します。
また、写真を取り忘れましたが、放熱穴も削り出します。
さて、繰り返しで恐縮ですが、M70のハンドガードはAKより長いため、このままではクリーニングロッドが飛び出してしまいます。
そこで、下部ハンドガードにクリーニングロッドを挿入する穴を開けます。
クリーニングロッドを短く切断しても良いのですが、元のAKに戻せるようにするため、本体の加工は極力抑え、ハンドガード側を加工することにしました。
これでハンドガードの加工は終了です。
次に、ハンドガードの塗装を行います。
まず、ステインで着色します。
コツは、とにかくかすれるように薄く塗ることです。少しでも厚く塗ると、すぐにステインが塗装面のくぼんだ部分に集まって黒くなってしまします。
…と言っておきながら厚塗りしてしまい、色ムラができてしまいましたorz
一回塗装を削ってやり直しましたが、あまりやり直すと削り過ぎてハンドガードが小さくなってしまうため、これで断念します。
ステインを塗ったらニスを塗ってステインを固定します。
ニス塗りは、まず透明クリヤーを塗ってから、その上につや消しクリヤーを塗ります。
透明クリヤーのみではギラギラして安っぽい質感になります。
一方で、つや消しクリヤーのみでは白っぽくなってしまいます。
なお、塗装の厚さとしては「透明クリヤー>つや消しクリヤー」とすると、表面が白くならずに保護面を厚く形成できるので、望ましいです。
これでハンドガードが完成しました。
次に、グリップを製作します。
といっても、冒頭で述べたように、βスペツナズのグリップに交換するだけですがw
次に、スリングを取り付けます。
M70のスリングが手に入らなかったので、形状が似ているユーゴのSKSのスリングで代用します。
が、AKのスリングフックはM70よりも幅が狭いようで、フックが入りません…SKSだからかもしれませんが。
仕方ないのでSKSのフックに切れ込みを入れます。
本当は両側をカットしてバランスよく幅を狭くするのが望ましいのですが、板バネの切断は意外に大変なので、これで妥協します。
六角棒の加工といい、私は金属加工が苦手なようです。
学生時代の専攻は金属工学なのですがw
あとはハイダーの取り付けが残っていますが、一応完成とします。
サバゲで使ってみましたが、固い物でこするとハンドガードの塗装が剥がれること以外は、実用上問題ありませんでした。
以上が製作レポートです。
最後まで読んでくださった方に感謝します。
以上 » 続きを読む
皆様
お久しぶりです。管理人のカメでございます。
3月に投稿があってから4ヶ月以上、放置していましたが、ネタが溜まってきたので、放出させて頂きますw
といってもロシアではなく旧ユーゴやセルビアの自動小銃である、Zastava M70の製作レポートです。
ブログを放置している間にセルビア装備にどっぷり浸かっていましたが、銃だけはほとんど市販されていないため、自分で造ることにしました。
なお、製作にあたり、下記のサイトを参考にさせて頂きました。
深く感謝します。
戦民思想様
VIC's D.I.Y様
ついでに、私は自作しないと気が済まない人なので、自作しましたが、作ってみると、1ヶ月の期間と2万円近い費用を要しました(ベースとなったエアガンの費用を除く)。
よって、特に自作にこだわりがない人は、上記リンク先の戦民思想様に頼むのが無難かと思いますw
ではしばしのおつきあいを…
<製作条件の決定>
まず、製作条件を決定しました。
製作条件を決めないで作り始めると、あれもこれも再現しようとして、いつまでも完成しなくなったり、大金を投じて財布を食いつぶしたり、逆に妥協しすぎて端から見ると手抜きになったりと、良い事がありませんw
よって「サバゲに耐え得るエアガン」であることを条件としました。換言すれば、鑑賞目的や部屋撃ちが主ではなく、一方で、サバゲでそれっぽく見えればよしとしました。
<製作対象と製作方針の設定>
M70にも色々な種類がありますが、Zastava M70 AB3を製作対象としました。
一方で、製作条件と製作対象を考慮して、マルイのAK47Sを改造することにしました。
両者を比較すると、外観上で以下の点が大きく異なります。
(1)ハンドガードの形状と大きさ(M70の方が長く、放熱穴の数が多い)
(2)グリップの形状と材質(M70は黒い樹脂製)
(3)ハイダーの形状(M70はAKMと同じ斜めカット)
このうち、(1)は自作することにします。
ただし、ハンドガードがオリジナルAKより長い分、本来はハンドガードに合わせてバレルも長くしないとショートバレルっぽくなってしまいます。
が、バレルの延長は
(2)については、素人の樹脂成形ではサバゲに耐え得る強度が得難いこと、およびベースの電動ガンはグリップがモータのカバーを兼用するため、モータに影響する可能性がある加工はしたくない、ということで、βスペツナズの黒色樹脂グリップを移植して妥協します。
(3)については、実銃によっては斜めカットでないものもありますが、AKMタイプのハイダーは入手も取り付けも容易なので、買うことにします。
<製作レポート>
前置きが長くなってしまってすいません.
これから具体的な製作レポートを始めます。
まず、近所のホームセンターで適当な角材を購入し、大雑把なハンドガードの形状に切断します。
具体的には、上部ハンドガードは角柱に、下部ハンドガードはクサビ型に切断します。
なお、材料はホワイトウッド(西洋トウヒ、松の一種)です。本物のAK一家のハンドガード材は欧州のカバやブナのようですが、近所にそんなものは売ってないので、一般的なDIY用の木材で妥協します。
次に、下部ハンドガードの後端部に、エアガン本体にはめ込む突起(ボス)とホゾを先に造ります。
次に、ハンドガードがエアガンに入るように、溝を掘ります。
この状態でハンドガードをエアガンに組み込んで、ハンドガード両端部に形成する残りのホゾの位置を決めます。
ホゾの位置が決まったら、ハンドガード両端に彫刻刀で残りのホゾを形成します。
こちらが後端です。
こちらが前端です。
ホゾができたら再度エアガンに組み込んで、上下ハンドガードの位置ズレの有無や、はめ合わせの隙間の有無等を確認します。
ここで、ハンドガードを固定する加工をエアガン本体に対して行います。これは、前述のように、M70のハンドガードはAK47の物よりも長いためです。
ハンドガードはガスパイプと本体で挟み込まれることにより固定されるため、ガスパイプを固定する加工が必要になります。
まず、ガスパイプの下部はアウターバレルに固定されているため、アウターバレルに穴を開けます。
穴が開いたらタップを立てて穴にネジ溝を形成し、ネジで固定可能にします。
次に、マルイのAKの場合、ガスパイプの上部は写真の上側にある黄色い六角棒(おそらく真鍮)をスライド挿入する構造になっています。
よって、この棒を長い物に交換します。本当は真鍮棒が欲しかったのですが、値段が高すぎるので、ミガキ鋼で代用します。
上が元の六角棒、下が自作したものです。
さらに、六角棒を本体に固定するボルトが通る穴を開けます。私はピンバイスで鋼材に穴を開けるという無謀なことをしたため、丸一日かかった上に、指に豆ができましたorz
交換した六角棒をエアガンに組み込んでみます。
が、購入した六角棒が曲がっていたため、なかなかガスパイプに入りません(TДT)。
結局ヤスリで六角棒を削りながら、はめ合わせの調整を行うことになり、半日近くを費やしました…
なお、ミガキ鋼は放置しておくと数日でサビが生じるため、サビ止めの塗料を塗ります。
これでハンドガード固定のための本体加工は終わりです。
次に、ハンドガードの加工に戻ります。
まず、彫刻刀→金属ヤスリ→紙ヤスリの順に加工を行い、外形を削り出します。
紙ヤスリは120番→240番→400番の順に表面を仕上げていきます。
削り出しのコツとしては、外形が樽型にならないようにします。すなわち中央部が両端部と比べて膨らんだ形状にならないように注意します。
また、写真を取り忘れましたが、放熱穴も削り出します。
さて、繰り返しで恐縮ですが、M70のハンドガードはAKより長いため、このままではクリーニングロッドが飛び出してしまいます。
そこで、下部ハンドガードにクリーニングロッドを挿入する穴を開けます。
クリーニングロッドを短く切断しても良いのですが、元のAKに戻せるようにするため、本体の加工は極力抑え、ハンドガード側を加工することにしました。
これでハンドガードの加工は終了です。
次に、ハンドガードの塗装を行います。
まず、ステインで着色します。
コツは、とにかくかすれるように薄く塗ることです。少しでも厚く塗ると、すぐにステインが塗装面のくぼんだ部分に集まって黒くなってしまします。
…と言っておきながら厚塗りしてしまい、色ムラができてしまいましたorz
一回塗装を削ってやり直しましたが、あまりやり直すと削り過ぎてハンドガードが小さくなってしまうため、これで断念します。
ステインを塗ったらニスを塗ってステインを固定します。
ニス塗りは、まず透明クリヤーを塗ってから、その上につや消しクリヤーを塗ります。
透明クリヤーのみではギラギラして安っぽい質感になります。
一方で、つや消しクリヤーのみでは白っぽくなってしまいます。
なお、塗装の厚さとしては「透明クリヤー>つや消しクリヤー」とすると、表面が白くならずに保護面を厚く形成できるので、望ましいです。
これでハンドガードが完成しました。
次に、グリップを製作します。
といっても、冒頭で述べたように、βスペツナズのグリップに交換するだけですがw
次に、スリングを取り付けます。
M70のスリングが手に入らなかったので、形状が似ているユーゴのSKSのスリングで代用します。
が、AKのスリングフックはM70よりも幅が狭いようで、フックが入りません…SKSだからかもしれませんが。
仕方ないのでSKSのフックに切れ込みを入れます。
本当は両側をカットしてバランスよく幅を狭くするのが望ましいのですが、板バネの切断は意外に大変なので、これで妥協します。
六角棒の加工といい、私は金属加工が苦手なようです。
学生時代の専攻は金属工学なのですがw
あとはハイダーの取り付けが残っていますが、一応完成とします。
サバゲで使ってみましたが、固い物でこするとハンドガードの塗装が剥がれること以外は、実用上問題ありませんでした。
以上が製作レポートです。
最後まで読んでくださった方に感謝します。
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